「…やきもちだよ、それ」
気づいたら中学の時から
一番仲が良い紗姫に
迷わず電話をしていた
いつのまにか何か
悩みごとがあると
紗姫に電話をするのが
当たり前になっていた
「や…きもち?」
いつも紗姫に電話すると
心が落ち着いて
安心感が高まるけど
今日ばかりは違う
「うん、やきもちだよ」
「ち、違うよっ!
だって…なんか
今は私が彼女なのに
なんか元カノの方が
大事に聞こえちゃって
なんか不安に
なっちゃったから…」
「それがやきもちだってば」
紗姫が即答する
「…やっぱり?」
認めたくなくても
紗姫に言われると
認めざるを得ない