「嘘をつく?どういうことですか、青城君」

「あ、いや…」

『そのまんまだよー』



うだー、と机に倒れ込みながら顔だけあげて緑川と目をあわせる。




『僕…あー、ねぇ。やっぱ言いにくい。"私"は女ですってことに関して嘘つかなくていいよーってことだよ』






別に僕っ娘として育った訳じゃないし言いにくいに決まってる。

言いにくいと言うか、なれない。
ここ2、3日はこれで頑張ってきたんだけど。




『ってあれ、反応無し?ま、いいけぶふぉっ』

「よかったー!こんな美人が男なんて俺ショックすぎて男が怖くなるところだったよ」



そんなようなことを言いながらギュムーッと抱きついてくるのは紫。
紫摩蓮二。




『ちょ、苦しい』

「あっ、ごめんね?今夜あいてる?vV」

『あいてない』



今すっごい自然に夜のお誘いされた気がする。
けどここは敢えてスルーをしようか。



「……何故こんな所に女性が?」

『知らなーい。叔母さんに勝手に転校手続きされてたから』

「…………そうですか」



そこまでいうと、緑は黙る。
気になってるんだろうな。




「ところで、しーちゃんは何年生なの??」










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