「何を騒いでるんですか?」
緑。
「俺もまーぜてvV」
紫。
「…………」
黒。
言わずもがな、三人とも髪と目とピアスの色が揃っている。
なんだこの集団は。
何かのグループか?
そんな考えが過りながらもその三人を見る。
「おかえり、慶吾、蓮二、美緒」
「あっ、やっと揃った!みてみて三人とも!」
『っわ』
またもやぐいっと引っ張られ、イスから立たされる。
自分でたつから引っ張るのやめてほしい。
「どなたですか?」
「うっわー、超美人」
「………コクコク」
それぞれの反応を示してくれる三人。
どうでもいいけど黒の人喋らないの?
「あぁ…もしや"噂の"転校生さんでは?」
『噂?何、噂って。転校生ですけども噂って何』
「"美人だ"と…」
『あ、そ』
心配して損した。
そんな騒がれるほど整った顔立ちしてるつもりはないけど。
『むしろ君らの方が目立ちそうだよね』
「色ですか?」
『いや、顔』
何故か片手をポケットに突っ込んだままの緑さん。
改めてそれぞれの顔を見るとジャンル別に整った顔立ちをしている。
こんな不良ばっかの男子校じゃなくて普通の学校で普通の格好してたら確実に学校のアイドル扱いされるだろうに。
「とりあえず、俺は緑川慶吾(ミドリカワケイゴ)と言います」
「俺は紫摩蓮二(シマレンジ) よろしくね?vV」
「この黒いのは黒瀬美緒と言います」
「ペコッ」
あ、やっぱ喋らないんだー。
そんなことを思いながら私もペコッと同じように頭を下げとく。
「この子は白旗无…くん」
『よーろーしーくーネ』
青城悠太が私を紹介し、自己紹介タイム終了。
っていうか何でここにいるんだっけ、私。
「ってかほら!見て!コイツ面白ェだろ??」
『あー、君に連れてこられたんだったね赤信号』
「だっれっがっだっ!!」
このよく分からない集団の中にいていいのだろうか、私。
ってまてよ?
何か忘れてる気がする。
あ、
『あー。なるほど』
赤青にバレたんでした。
あれ、何かもう隠すとかめんどくさくね?
いいよね、別に。
だって叔父さんが一方的に隠せって言ってただけだもんね。
『赤青くーん。僕のこと、嘘つかなくていいからねー』
「え?」
「はぁっ!?」
案の定、この二人は驚いてくれた。
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