『…あっつ…』
授業ってめんどくさいよね。
まぁ、あれでしょ?
ちゃんとテストでいい点とればいいんでしょ?
それなら別に学校に来ること自体いらない気もするんだけど。
まぁ何が言いたいって今はサボってるっていうこと。
転校してきて2、3日目。
クラスの厳つい人達には正体がバレることもなく普通に仲がよくなった。
意外といい人たちなんですね、分かります。
『うあー、あっついぃぃー…』
焼けるような日の照りつける屋上でごろりと転がる。
すると、頭上に人の気配がした。
顔に影がかかるのが分かって閉じていた目を開く。
と、そこは真っ赤な色が広がっていた。
『…………誰だアンタ』
「暑いなら移動すればいいのに、馬鹿だなオマエ!」
『話噛み合ってないんですけど。馬鹿は君でしょ』
しししっ!と笑う目の前の少年は輝かしいばかりの笑顔を放つ。
私はむくり、と起き上がり、目の前の赤髪の少年を見た。
赤い髪の毛はふわふわと風に揺れ、上手くワックスでセットしてある。
目も赤っぽい色で耳にも赤いピアス。
どんだけ赤好きなんだよ。
「なぁ、なんで移動しねェの?」
『え、だってメンドクサイ』
そういって寝転ぼうとするとガシッと腕を掴まれて寝転がれないじゃないか真っ赤。
『…え、ちょ…』
「オマエ面白いな!初めて見たけど青城っち達に見せに行こーっ!」
『はっ?え?』
真っ赤っかはぐいっと私を立たせるとそのまま引っ張り、走り出した。
『えぇぇぇええええ……』
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