「自分で作ってるの!?」

ぴょんぴょん跳ねながら聞く彼女。

ちいさくて、ふわふわの長い髪をもっていて、色白で、目もぱっちりと大きくて。

なんだかすごく「女の子」だった。


「き、今日だけ自分で作って…」

「そうなんだぁ!ほんとに美味しいっ♪また今度もらってもいい?」


…視界が開けた。


「あ、名前なんてゆーの?
私は高橋胡桃、呼び捨てでいいからね!」


「あ…杏里、荻野杏里です」



そう、これが、
うちと胡桃の出会いだった。