海斗くん…油断するととんでもない。
そう思った。
気をゆるめたらすぐに何考えてるか見透かされそうだ。
さすが幼なじみ。
「どうする?今日休んどく?」
海斗くんが尋ねる。
「あ……うん…そうする」
いいや、休んじゃえ。
どうせ行きたくなかったし。
いったんそう思ったら、すさまじい勢いで学校に行きたくなくなった。
もう行けと言われても行けない。
「つか、親は?」
「もう仕事行ったぁ」
「まじ?早ぇな」
うちの親はなにかと忙しいみたい。
仕事人間って感じもする。
お姉ちゃんも今日は朝早くから大学に行った。
「じゃあお前ひとり?」
「うん」
そんなの慣れっこだけどさ。