―――翌日。


「あんま眠れなかった…」


あくびをしながら玄関の戸を閉める。

今日はなんだか学校に行きたくないな。


「だって…」


逢いたくないな。

神木くんにも、胡桃にも。


なんだか気が乗らない。


「よっ、あーんり!」

「わわっ!」


ばしっ。


「いったーぁ!」


背後から飛んできたスクールバックが、うちの背中に直撃。


「眠そうだな、おい」

「海斗くんっ…痛い」


海斗くんが立っていた。

今日も髪をワックスでつんつんにしてる。