そして思い出した。
―――お前、笑ってた方がいい―――
自分の笑顔が
キライでスキになった。
「あーそれ落書きしたい!していい??」
胡桃の声ではっとする。
「え?いいけど」
なんで?と聞くと胡桃が得意気に笑った。
「その杏里ちょーいい感じ♪ ケータイ送信したいから、胡桃がナイスな落書きしてやんよ!」
胡桃はうちからペンを奪って、さらりさらりと書いていった。
―――気づいてたんだな。
うちがこの1枚しかちゃんと笑ってないの。
やっぱ、胡桃だよね。
胸がズキンと痛む。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…