「でね…どうしても近づきたいの!お願い協力して、杏里っ!」


このとーり!と顔の前で両手を合わせる親友。


「うちに協力しろって?その人のこと知らないのに?」

きょとんとするうち、荻野杏里のその言葉を待っていたかのように、胡桃は顔をあげた。


「大丈夫よっ!だってその人…
杏里の隣の席の人だもん!」


はい?


「あのね……神木くんのアドレス、聞いてもらえないかなぁ」



そうゆうことか。

それでうちに恋愛話なんかふっかけてきたのか。


恋愛とか、もう散々だって思ってたうちに、わざわざ。