デート当日―――――。
とうとうこの日が来てしまった。
あんなに待ち遠しかった“夏休み”が…
初日のしかもたった半日で幕を下ろした。
ブラック王子との電話を切ってから、
毎日考える事は………
『どうしたら、アイツを楽しませる事が出来るか?』
一体、何をしたら…喜ぶの?
ピンポーン。
ゆずが迎えに来た。
「絢、何その服」
「え?」
「ダサすぎる」
「は?」
「はい、部屋戻って」
「ぇえええ~!!」
もう、こうなったらゆずを止められない。
ゆずはヘアメイクやコーディネートに煩い。
将来、スタイリストになりたいらしい。