突然の闖入者に、私達はそちらをみた。


「……え・・・っ…………?」


ロワさんは闖入者の姿を確認すると、驚愕に目を見開いた。




「…イア…!?」




以前イザヤから聞いたことのある名前に振り返ると、見知った顔が此方を見詰めていた。


「り、璃菜・・・っ!?」


そう、それは私の親友であり、唯一無二の最愛の人、璃菜だった。


「・・・今朝振りだね、乃愛」


さして嬉しくもなさそうに璃菜は言うと、イザヤとロワさんを睨み付けた。


「……こんにちは、……ロワ」


苛立たし気な声で言った璃菜は、普段とは別人のように見える。




「…母上…」




茫然自失としていたイザヤが譫言のように言うと、璃菜は今までみたことのない邪悪な笑みで嗤い、


「ふふ、……私達のために今までよく頑張ったわね」


まるで嘲るように言われ、イザヤは俯く。


「・・・璃菜、璃菜なの・・・?」


今朝とはまるで雰囲気の違う璃菜に尋ねると、彼女は優しい笑顔に戻り頷いた。


「そうだよ、乃愛。……私が璃菜なの」


その口調も、声も、間違えようのないくらい璃菜な「誰か」は続ける。


「今まで隠しててごめん。……実は私、生まれ変わりなんだ」