「お話しません?」



さっきから私とロワさんはかなり離れたところからお話していた。


「でも・・・」


躊躇っているのだろうか?
ロワさんは言葉を噤んでしまった。


「・・・大丈夫ですよ、なら私がそちらに行きます」


彼女の元へ向かおうと踏み出した時、




「おやおや、思ったより早く出会ってしまいましたか」




−−何処かから、男性の声が響いた−−