「ところで音葉、個人の曲のイメージはできた?」

「ある程度は・・・」

「早いね~。さすがあたしの美鶴!」

そう言ってギューっと抱きしめてくる彩菜ちゃんをあたしも笑いながら抱きしめ返した。

霧生君は明るい曲、琉堂君は明るさの中に大人っぽさを取り入れた曲で、御影君は落ち着いた曲、彩菜ちゃんは大人っぽい曲。

そのイメージでいくと・・・。

「美鶴?・・・作曲中か・・・」

「「「作曲?」」」

「うん。美鶴は即興で曲作りしちゃうの」

あたしは目を閉じてイメージにそった音楽を頭の中で奏でる。

その間は周りの音が入ってこないから、皆が会話していたのにも気づかなかった。

・・・目を開けると、皆が白い紙に歌詞のイメージを書き込んでいる。

あたしはその光景をみて目を瞬いた。