「いいか。世の中の女子は、
ほとんどの人は自分が聞き上手だと思っている。
だが現実はそんなに甘くない。相手の話を聞くだけじゃなんの意味もない」


「ようするに、相槌をすればいいの?」


「相槌ももちろんそうだけど、
視線、表情、全部に気をつけろ。

相槌だけうってて、無表情だったら相手もがっかりだろ。
これはほとんどの人はできていると思ってるが、実際は知らない間に相手の話に飽きて、無表情になってることが多い」


……言われてみれば、そうなのかもしれない。




「人間って思ってる以上に、
自分の考え、喜怒哀楽が顔に出てるから、気をつけた方がいい」


…なんか知らないんだけど、
説得力はんぱないです。




「まずはそれをこなせ。
最初からそんな上手にできるわけじゃないから、ゆっくり、少しずつでいい」


「は、はい。がんばります」



こんな感じで、リオに言われたとおり、
今までなら流してたような話をちゃんと聞いたりすると、


この人はこんな考え方もするんだとか、そんなことがあったんだなぁとか。


ぶっちゃけ、苦手だと思ってた友達のノロケ話も今は面白いとか、素直にいいなぁって思えるようになった。