先程と同じヘドロみたいな奴らに巻き込まれないように、鈴を綺羅は誘導していた。
鈴のアタマに直接話し掛けるので、端から見たら鈴の独り言のように聞こえるが、それも時と場所によって上手く使いこなし、二人は、最果てから離れかなり進んだ。



赤茶色のレンガの門に囲まれた建物。
つたに覆われてる。
扉は開いて居た。
何の躊躇いはない。
毎度の事で、誰か居るか確認する事が目的だからだ。

建物の中は、薄暗い。
奥にも部屋があり。
案外綺麗だった。

「ここ、誰か居るかな?」
鈴が綺羅に話しかけた瞬間、奥から何か出て来た。
身体は全て、メタルで人型に近い。
ただ、顔辺りはまりで機械。
クモの巣もないはずだ。掃除ロボットだからだ。