「父さん。」






そう呼んだのはやっぱりさっきの人。






スーツを着てびしっとしている莉雨のお父さんはすんごくかっこよかった。







昔とは全然違っていて。







まるで初対面のように感じた。



「琴ちゃん。
可愛い女の子になったな。」






目を細めて笑いながらあたしにそう言ってくれる。








あたしは笑い返した。