「琴音…。」 そう言うとあたしの方へ近づいてきて。 そしてあたしを庇うように前に立つ。 「ったく。 こいつ、もうお前なんか兄貴じゃねぇよ…。 二股かけやがって。」 「違うの!」 「音々、いいから!」 「よくないよ! 莉久、このまま誤解されたままでいいわけない。 あたしがいいって言ったのよ。 昔、琴音が好きだったって聞いて。 今はもう違うって言った莉久を信じるって!! だからもういいの!!」