「あ、うん。いぃよ」

「サンキュー。
じゃあとってくっから」


返事を聞くと
翔音は走って家を出ていった。


「なぁ。たぶん兄貴
麻桜ちゃんに惚れたのかもな」

ぽつりと怜音がつぶやいた。

「え………?」

「だって あんなに
女に優しい兄貴
ひさしぶりに見た」

「そっか…」