「最近、大きいケンカとか
してねぇから
救急箱なんて
どっかやっちまったよ」


頭に手をあてて
自分がどこにしまったか
考えている怜音。

「あ!机の上!
兄貴ん家の机の上!」

怜音はそう言うと
走って家を出ていった。