「っおい!大丈夫?
気分悪くなった?」

目の前の大きな建物に
気をとられて
その場にボーッとつっ立ってると
怜音が心配してきた。


「あ、うぅん。大丈夫」

「そっか。じゃあ行こっか」

私の返事を聞くと
怜音はホッとした様子で
私の手を掴んで
エレベーターに乗る。