「もしかしてピン留めの事ですか?」


「……あぁ。」


「い、いいです!あんなに高いもの!」


「そんなに好きじゃないか?」


「いや、そんなとても素敵です!もう本当には綺麗で…」



「なら、やる。」






私に袋を渡し、ピン留めを手にして戻ってくると私のマントをそっと外す。


そしてピン留めを私の髪に付けた。





「……綺麗だ。」





その言葉にボッと顔を真っ赤にしてしまった。





「ありがとうございます…」


「…ん。」





短い返事をすると、また直ぐにレジの方へと戻っていた。