昨日はクラス替えだったから、今日の授業は自己紹介と委員や係決めがメイン。
教室内もどことなく騒がしく思える。

何になろうかな?

せっかくなら、絶対に係は椿ちゃんと一緒になりたい。

委員会も一緒は難しいかなぁ〜。

「また、考え事?」

「ぎゃっ!」

椿の声に雪は飛び上がった。

「脅かさないでよ〜」

「さっきまで一緒に話してたのに、急に雪ちゃんが考え込んでたんじゃん」

「うっ。ごめんなさい。」
「和田のことでも考えてたの?」

思わぬ発言に雪は言葉が出ず、固まった。

「ちっ違うよ!!」

本当に違う。断じて違う。はっきりと言えるが、思わぬ名前に言葉がうわずってしまう。

「ふーん。」

椿の目は、雪の胸のうちをみすかそうとするかの様だった。

「でも好きなんでしょ?」
雪は一呼吸置き、
「…うん。」

「やっと認めたね。」

「自分でもどうしていいか分からないの。どうしたら良いと思う?」

椿にすがりつく。

「知らないよ。私は恋したことないから…」

椿はニヤリと笑い。

「ただ、言えるのは、雪ちゃんが祥と居ると、すごく可愛いってことかなぁ」