……はっきり言って、
俺にはさっぱり意味がわからない。
言うだけ言って、ひとりで勝手に自己完結して……
「ふふっ。」
満足気に俺にくっついているくるみ。
まるで、喉を鳴らしてすり寄ってくる猫の如く。
それはそれは、幸せそうな笑みを浮かべて。
うーん…?
その身体を抱き止めつつ、もう一度考えてみるけど…やっぱり把握できない。
なんだかなぁ……
でも、ひとつだけ。
はっきりわかったことがある。
「……新ちゃん、大好きぃ」
くるみの、気持ち。
疑いようのない。
疑う必要なんてない。
まっすぐな想い。
慎也じゃなくて、
他の誰でもない、
“俺”に向けられた想い。
くるみは、
最初からちゃんと“俺”を見てくれていた。
“俺”を好きになってくれた。
なんで?とか、
俺のどこが?とか
勝手に勘ぐって、信じきれずにいたけど……
自分に自信を持って、
気持ちに素直になっていいんだ―――
「……ねぇ、新ちゃん?」