どれぐらいそうしてただろう…。

チャイムは3回は鳴ったような気はする。

「……ね。どした?」
突然知らない男の子に声をかけられた。
失礼ながらもまじまじと見てしまう。
身長は…170ぐらいで髪は黒に近い茶髪。
顔は結構美形。
制服はちょっとだらしなく着ているけど、それがまたかっこよかったりする。

…けど。この人は誰?

『………』
「目。赤いけど…泣いてた?」
優しく言い放つ謎の男の子。

『泣い…てないです…』
嘘はバレバレだろう。
でも。泣いてたことを知られたくない。

「…そっか。辛いんなら言えよ?」
深く追及はしなかった。
けど。この言葉に再び涙がこぼれ始めた。

『実は━━…』