「ここが―…から、…になって…。」




あーあ…


古文の授業っていっつも眠いなー…


間延びしたような先生の声を聞きながら適当にノートを取っていると突然、



ガラッッ!


教室のドアが開いた。


無意識だろうけど、みんなが後ろを振り返ったので何となくわたしも振り向く。


「はざますっ★」



―振り向かなきゃよかった。



河崎が整った顔に笑みを浮かべて、おはよー、と挨拶しながら席に着く。




「瀬島、おはよう!」



「……おはよ。」



授業を再開した先生を尻目にひそひそと河崎が話しかけてきた。