「さっき、琉斗ならユリと……………帰ったよ??」
頭を鈍器で殴られたような気がした。
……………なんで??
琉斗はあたしのことなんて忘れてたの??
どうして……………あたしは??
琉斗の彼女なのにあたしは琉斗と帰れないの??
いつも女の子が周りに居て話したりできないから。
あたしにとって琉斗と話が出来るのはこの時間しか無いから………。
いつも琉斗のことを考えながら待ってたのに。
ここの琉斗が来てくれることが、話せることが…………。
あたしの唯一の『幸せ』だったのに。
なのに、琉斗は違うの??
あたしだけなの??
あたしだけが琉斗のことを好きでいて琉斗はあたしのことは、
『周りに居る女の子たち』と変わらないの??
あたしの存在は『彼女』じゃなくてただの『遊び相手』なの??
あの告白は………………何のためにしてきたの??
あたしはそのあとのことは何も覚えていなかった。
梓紗が何か喋っていた気がしたが何一つ覚えていない。
ただ、心にポッカリと穴が開いてしまったかのように何も考えられなかった。