そんな時にあたしは琉斗とユリという子の話を聞いていた。



早く、梓紗が戻ってくれば良いのになぁ…………。



しかし、あたしは次の瞬間には教室を飛び出していた。



何故なら……………。



「ねぇ、琉斗??」

「ん??どうした??」

「本当にユリと付き合いたい??」

「告白してんのに振られたかぁ。」

琉斗はいつものようにおどけたように笑った。

あれは『冗談』というサイン。

琉斗の近くにいる女の子たちの会話から聞いたことがある。



『琉斗がふざけて笑う時はいつも耳を触る』



いま、琉斗は耳を触っている。


しかし、ユリは……………。


「じゃあ、今からユリは琉斗の彼女だぁ❤」


そしてユリは琉斗の腕を引き寄せた。



「おっ、おい!!倒れる!!」


その時にはユリと琉斗が重なっていた。



琉斗は………………。


あたし以外の女の子と…………。



キスをしたんだ……………。