「もしもし??ユリ??」


胸が強く締め付けられたように痛んだ。


「うん……………いま??」


あたしはその琉斗の表情を見てゆっくりと後ろに歩いた。


その行動に気が付いた琉斗は………。


あたしが逃げないように腕を掴んであたしを見ながら話し始めた。


そんな表情しないで………………。


あたしは琉斗とは居られない……………。


あたしはその腕を振り払って琉斗の頬にキスをして…………。









『        ばいばい         』







声は出さずに今までの中でとびっきりの笑顔を見せた。


なにか琉斗が言ったような気がした。


でも………………。


あたしはそのまま歩いた。


後ろなんて向けない。


こんなに……………泣いてる顔なんて見せられない……………。


電話に出てほしくなかった……………。


あたしと話をしてほしかった。


あたしだけを見てほしかった。



あたしは琉斗を好きなのに………………。