琉斗は顔を少しだけ歪ませて必死に思い出そうとしていた。
「昨日、5月12日はあたし達の1年記念日でしょ??」
その瞬間、琉斗はハッと顔を驚かせた。
「良いよ、忘れてても。琉斗は忘れやすいもんね…………。」
あたしは琉斗の顔が見れなかった。
琉斗にとってあたしとの『記念日』は『遊び』の邪魔。
でも、あたしにとってはとても大切な日だった。
琉斗のことを好きになったのはあたしは『遊び』じゃない。
あたしはいつだって琉斗に対しては『本気』だった。
好きだから、離れたくないから……………だから今まで琉斗に『遊び』でしている告白に耐えきれた。
でも………………。
昨日の出来事であたしの心は壊れかけてしまっている。
琉斗にとってあたしは『遊びの女の子たちの1人』でしかない。
それが今日、分かった………………。