「美香…ちゃん?」 「っ、粂井さん…。」 フリーズする私たち。 さ迷う視線が美香ちゃんの手元に向いたとき、そこにあったのは俗に言う漫画だった。 「それ…」 私の言葉を遮って、ばっとその漫画を抱きしめる美香ちゃん。 そんな美香ちゃんは、まるで怯えてるようだった。 「見た?」 「…うん。」 肯定の言葉を返すと、さらに怯える美香ちゃん。 震えはじめている美香ちゃんを見て、私は意を決して言った。 .