「だって俺の母さん、料理が下手なんだもん!!実音ちゃんの料理の方が美味しい!!」



料理が下手って……



「なら自分で作れば良いじゃん。」



そうだよ、自分で作れば良いじゃん!!
何で私が作らなきゃいけないのよ!!?




「俺料理出来ないもん……」




うわ、ちょっと可愛いさアピールしてきやがった!!




すると、雪菜が割って入ってきた。




「実音、作ってあげたら良いのに〜」




「雪菜…っ、何言ってんの!?」




絶対面白がって言ってるよね……




「お願い!!実音ちゃん!!」



と、私の手を握る。



そして、雪菜には聞こえない低くて甘い声で、



「作れよ。」



と一言言った。