───そして放課後。




「実音ー‼カラオケ行かない??」



雪菜が私に呼びかける。



「実は今日、帰ってから夏樹が家に来るんだ……だから…ごめん‼」




私は手を合わせて謝った。




「嘘!?夏樹君もとうとう動いたんだー??んじゃ、またねー」



雪菜は意味深な言葉を残して去って行った。





「実音ー!」





教室の外から杉崎君の声がする。



「あ、今行くー‼」




私は机に置いてある鞄を素早く手に取って教室を出た。