「こ、これは……っ」



と、言いながら顔を上げた。



───可愛い……



今まで遠くでしか見たことなかったけど、近くで見たら遠くから見るよりずっと……



「あ、ありがと!!」



そう言って微笑む実音ちゃん。



ドキ……



俺の心臓が鳴る。



「ほんとにありがとう!!大切なものだから……見つかって良かった。あの…っ、何かお礼させて?」


俺はそう言われてチャンスだ!と屋上に誘った。