「洸君!!私……洸君が好きなのっ!!付き合って!!」



「ごめん…俺、君とは付き合えないや。」



俺は杉崎洸。
正直、実音の友達曰くモテる…らしい。




天然王子様キャラで毎日を過ごしている。


このキャラでいれば、告白されても断りやすそうだから。



何で断るのかって?




それは……瑞稀が忘れられなかったから。



俺が瑞稀を殺したも同然だ。




目の前で瑞稀が消えた瞬間、俺は"恋なんて…しない"と誓った。




好きな人を失う悲しみ───



それは当時中学生の俺には理解するのには時間のかかる、現実だった。



……こんな思い、二度としたくない。




そして、そう決めたのだ。