「あのさ、彼方(かなた)呼んでくれないか?」





その辺にいた女子にお願いする。





「彼方君?ちょっと待っててね。」





俺の友達、内海彼方(うつみかなた)は、去年同じクラスだったから仲良くなった奴だ。





「おぉ、夏樹ーっ、久しぶりだな!!」





と、彼方が俺に抱きつく。





「おい、ちょっとやめろよ!!」





「良いじゃねぇーか!!」





と、彼方は俺の肩をバシバシ叩く。