それから何分か話していると菜緒が黙りだした。
俺は何か気に障ること言ったんじゃないかと考えていると、突然菜緒が


“すき”


と言ってきた。
菜緒の俯いている顔を見ると、耳まで真っ赤だった。

そして、


『俺も好きだ』


と返事した。
菜緒は顔を上げて俺を見ると顔を真っ赤にしたまま嬉しそうに、恥ずかしそうに笑った。
菜緒も顔が真っ赤だったが、俺も真っ赤だったと思う。

そして、俺たちはぎこちないキスをした。
俺の唇が震えているのか、それとも菜緒のキスが震えているのか、わからなかったけど俺と菜緒は何度も何度も唇を重ねあった。