1段1段上っていった。
何故か屋上への階段を上って、屋上のドアを開けた。
ドアを開けると、菜緒の姿があった。
俺も驚いたけど、菜緒も驚いていた。
そういや、この場所は菜緒の好きな場所だったことを思い出した。

「あれ?帰ったんじゃなかったっけ??」

菜緒は俺に聞いてきた。
俺は、ちょっとなと言って菜緒の隣に立った。

菜緒は俺より10cmぐらい小さい。
菜緒は俺を見上げながら

「どうしたの?」

と聞いてきた。

『空が見たかった。』

と俺が言うと、菜緒を笑いながら

「そっかぁ。」

と言った。
少し気持ちが楽になった気がした。