私は橋を渡ると、自転車を止めた。
 
毎朝、ここで幼馴染みの小林彩を待つ。
 
彩の家族と私の家族は仲が良く、私と彩は小さい頃からよく遊んでいた。
家も近いので小学生の頃から今までいつも一緒に学校に通っている。
なんらかの理由がない限りはここで待ち合わせをして一緒に行く。
 
私は彩を待っている間、ふっと空を見上げた。
雲ひとつない快晴だった。
 
空はこんなに晴れて陽が照っているのに、風は冷たい…。
そんなことを思って空を眺めていた。