「愛してる」



『ちょっ、は!?』



首を傾げるように斜めから顔を近づける廉。



唐突で、驚愕のあまり身を退(ひ)こうとしたが、廉の手が後頭部と腰に回され逃げられない。



キスされる――っ!



そう思ったが、廉はピタリと唇が触れるか触れないかで止める。



その慣れない至近距離に眉根が寄る。



すると、廉は何故か声を潜めて言った。