……あの、いい加減笑い止んでほしいんですけどー?



あたしはか弱くアンパンチを繰り出す自信がない為、満面の笑みを浮かべながら握り拳を作る。



その握り拳を見た蒼空は、すぐに笑いで乱れた呼吸を落ち着かせ、



「ごめん、ごめん」



ほんのりと涙を浮かべながら謝罪した。



機嫌が直ったというよりも、もういいや感の方が強く、あたしは深いため息をつく。



「凜、」



『何よ』



「予定入れるなよ?」



『は?』



「25日」



やんわりと微笑む蒼空。