「…そうですか…」

「…なぜ、そんなことを?お父様からお聞きしていると思いましたが…」

「いえ…ただ、詳しいことは聞いていなかったので…それで、なぜこちらに?」

「…憲蔵さんは、紫閃大隊を再編するおつもりのようです。」

「紫閃大隊を…!?」

「ですが、既に隊員の多くが退役しているとお聞きしていますが…元帥達も、隊に戻ることは出来ないでしょうし…」

「そのために、私が来たのです。憲蔵さんは、紫閃大隊に貴方達を配属させるおつもりです。」

「…俺達を、ですか…?」

「もう勇翔は軍属ですし、貴方達もいずれは徴兵されることになるでしょう。」

「…しかし、今のままでは人数が明らかに足りないのではないですか?」

「今はそうですが、いずれは揃う手筈になっていると言うことですから、問題は無いでしょう。」

「…ですが、その人数は一体どこから集めるんでしょう…?」

ふと蓮が呟いた。

「…貴方達は、日本にどれほどのプレイヤーの勢力があるかご存じですか?」

「…いえ…」

「確認されているだけでも、三千はあるそうです。」

「なるほど…それだけあれば、人数を集めるのは問題無さそうですね。」

「えぇ。その中には知り合いも大勢いますから、私も協力致します。それに、皆と同じ年頃の子も居ますから、良いお友達が出来ると思いますよ。」

「…どうやら貴女は信用に足る人物のようだ。これから、よろしくお願いします。」

「こちらこそ。雷帝のお子さんのお眼鏡に適って嬉しいわ。よろしくね。」

「…これは手強いお方だ。」

京介と悠里は固く手を結んだ。

「…貴方達は、これからの世界の希望です。何があっても、私達が御守り致します。」

「…俺達だって、強くなりますよ。」

「…そうですね。」

四人は、固く手を取り合った。悠里の手には、不思議な暖かさがあった。