「お一人で…ですか?」
「今は、な……ヘンリー・ラインハルトに連絡を取れ」
「!ラインハルト卿に……ですか?ですが、彼は…」
「……そろそろ、あいつの『母艦』も完成しついる頃だろうからな…勇翔はここに残れ、良いな?」
「う、うん……」
斗耶は勇翔を置いて出て行った。残った勇翔は急に光に包まれた。一瞬の後に勇翔は別の場所に移動していた。そこは、アイザックと仙石がいるモニタールームだった。
「…改めて、ようこそ、坂原勇翔君。私達は君を歓迎するよ」
「は、はい……あの…ヘンリー・ラインハルトって……」
「あぁ………ヘンリー・ラインハルト卿…国連統合軍第九師団、通称『飛竜艦隊』師団長だよ」
「飛竜…艦隊……?」
「君は、航空母艦というものを知っているかな?」
「えっと……霊力エンジンで反重力場を形成して飛行する母艦…ですよね?」
「そう……その航空母艦の運用に長けた部隊が、第九師団。ヘンリー卿はその師団長だ。海のユリスに、空のヘンリー……二人とも、艦隊戦のエキスパートさ」
「海と…空………じゃあ、陸も……?」
「……陸上戦艦の運用に長けた部隊も、確かにある……いや、あった…というべきかな…」
「あった……?」
「……まぁ、それはいつか話そうか…今は、ヘンリー卿に連絡を取らないといけないからね……」
アイザックはそう言ってどこかに連絡を入れている。
「……僕も、行った方がよさそうかなぁ…」
仙石はそう言って腰の刀に手をかけた。
「……ハァ…ハァ……クソッ……!!」
男は、数人の男女と一緒に隠れていた。