斗耶はゆっくりとエクスカリバーを抜いた。勇翔も光翔剣を抜いて構えた。



「……光翔剣か…お前は、それの使い方を理解しているのか?」



「……使い方…?」



勇翔は斗耶が何を言ってるのか分からなかった。



「…知らないだろうな……その刃は持つ者によって形を変え、主の望むもののみを斬るという……その真の姿は、光を守る為の翼だそうだ……」



「光を守る為の、翼……?」



「あくまで、初代大元帥から聞いた話だ。自分の目で直接見た訳ではないが……その力は聞き及んでいる……ルシファーの空間歪曲すらも断ち切り、空間転移すらも超越する……初代大元帥は、その力でアイザックを軍に引き入れたらしい」



「……え…?」



「……アイザックが軍に引き抜かれたのは、あいつがまだ5歳にも満たない頃だと聞く……その頃に初代によって訓練を受け、俺や憲蔵と共に紫閃大隊として活動していた……」


「……そんな、小さい頃から……そんな力を……」



「もっとも、ルシファーの力が暴走して、殆ど自我を無くしていたそうだが……それは、まさに魔神の様なものだっただろう……」



「……そ、んな……」



「……だからこそ、あいつは魔神とは相性が悪いのだが………まぁ、良い。とにかく、お前が光翔剣の真の姿を引き出せなければ、それは真の力を発揮することは出来ない…今はまだ良いが、いずれは自力で目覚めなくてはな……」



斗耶はそう言ってゆっくりとエクスカリバーを構えた。



「……まずは、お前の力を見極める………俺を殺すつもりで来い、勇翔……」



「…………ッ」


勇翔は斗耶の強烈な殺気に息を呑んだ。何とか体を奮い立たせ、光翔剣を構えた。