「…そう……パラケルスス、アレイスター・クロウリー、マーリン、諸葛亮孔明、三蔵法師、ソロモン、メタトロン、サンジェルマン、ファウスト、ソフィア………それら十体の聖霊のことを十賢と呼ぶ…かの者達は、あらゆる世界を渡り歩き、あらゆるものを作ったそうじゃ…そして光翔剣は、その中でも極めて優れた武器じゃ…最初に用いたのは、初代大元帥とそちらの世界で呼ばれておる男じゃ」



「……初代、大元帥………」


「初代大元帥は、世界の崩壊を目論む集団との戦闘において、十賢と協力し、光翔剣を振るってその集団を壊滅させ、大元帥の地位に就いたそうじゃ……そして、大元帥を辞する時に、ここに光翔剣を残して行ったのじゃ……」



「……大元帥様は、どうしてここに………」


勇翔が長老に聞こうとしたその時、どこからか爆発音が響いた。



「!な、敵……!?」



「……君は、光翔剣との契約を済ませるのじゃ。外は我々で何とかしよう」



「え、契約って……」



「光翔剣を扱うには、それなりの資格が必要なのじゃ。それが認められなければ、光翔剣は触れさせすらしない」



「……分かりました」



勇翔は光翔剣が突き刺さった台座に近寄った。すると、台座を中心に地面全体が魔方陣に覆われた。それを見た長老は、急ぎ足でテムジン達の待つ部屋に戻った。













「……僕は、お前が必要なんだ…!!答えろ、光翔剣……ッ!!」


勇翔がそう叫んで光翔剣の柄を握ると、魔方陣が小さくなり、台座と勇翔だけを囲んでいる。勇翔は光翔剣を台座から引き抜いた。だがその瞬間、体を激痛が襲った。



「…!?ぐ、あ………ッ!?」