「ッ!?」



不意に聞こえたその声にテムジンが振り向くと、その方向から、光る剣が飛んで来た。



「くそっ……ッ!?」


テムジンはその場から飛び退いた。光る剣はテムジンがいた場所に次々と突き刺さった。そしてその方向から、新たに人影が現われた。



「……勇翔君…!?」



それは、雷の翼を纏って、右手に雷の剣を握った勇翔だった。勇翔はアイリスとジョージの上で止まって、剣を振るった。



「はっ!!」


勇翔が振るった剣の軌跡をなぞる様に剣が現われ、その剣が回りの男達の足元に突き刺さった。




「ハッ、はずしやがったのか?」



男達は次々と弓矢を構えて勇翔に狙いを付けた。だが、勇翔構えた剣に雷を纏わせている。



「…!?マズいッ、止めろ、お前達ッ!!」



テムジンが何かに気付き、男達を止めようとしたが、それより勇翔の方が早かった。



「…天盤壱式・雷王剣、術式解放……飛雷剣ッ!!」




勇翔が雷を纏った剣を振り上げると、その剣から上空に伸びた雷が、空から大量の稲妻となって、降り注いだ。その落ちた先は、さっき勇翔が放った光る剣だった。



「ぐ、あぁぁっ!!」



男達は足元の剣に落ちた雷に撃たれて、皆倒れてしまった。



「………バカな…ッ!?」



テムジンが驚愕に打ちひしがれていると、勇翔がアイリスとジョージのところに降りた。ジョージと勇翔はそれぞれサーベルと剣をテムジンに向けて構えた。