「霊帝…緋凰久尚様…!?」

それは白いロングコートに身を包んだ緋凰久尚だった。

「私達も居ますよ?」

その声に振り返るとそこには悠里と拾蔵がいた。

「拾蔵様…それに、悠里殿…!?貴方方も何故ここに…!?」

その時一体の悪魔が襲って来た。四人はそれぞれに飛んでかわした。

「今は敵の殲滅が先のようじゃな。悠里よ。八洲を回復させてやれるか?」

「はい。ですが敵は…」
「それは私達で何とかしよう。構わんな、拾蔵?」

「あぁ。八洲が回復するまでなら耐えられるじゃろう。」

「よし、行くぞ!」

二人は同時に敵に向かって行った。八洲と悠里は後ろに下がった。
「…こんなに傷を負ってるなんて…随分無茶するわね、貴方は…昔のままだわ。」

悠里が回復魔法を使いながら懐かしそうに言う。

「…なぜ、ここに…あなたは退役したはずでは…それに拾蔵様まで…」

「…憲蔵さんが、紫閃大隊を再建するそうよ。」

「…何だと…!?」

「私も、また服隊することになります。」

「…そうか…」

八洲は動揺している。
「…貴方は…無理でしょうね。」

「あぁ。俺はもう警視庁特殊犯罪対策課の課長だからな…今更戻れないだろう。」

そう言いながら、八洲は戦っている二人に目を向けていた。





「来い!護法童子、黒天・白夜!」

緋凰がそう叫ぶと緋凰の後ろに白と黒の魔方陣が現われた。そこから白馬に跨がった銀髪に白い羽衣を纏った子供と、黒い馬に跨がった黒髪に黒い羽衣を纏った子供が現われた。両方とも、手に槍を持っている。

「殲滅しろ!」

緋凰が一言そう命じると二人は馬を駆って悪魔の群に突っ込んで行った。二人は悪魔を次々となぎ倒して行く。
「来い!朱雀!」

拾蔵がそう言うと、拾蔵の後ろに朱い魔方陣が現われた。