うまい言葉がみつからず、間が少し空いた。
俯くとゆるふわにかけた毛先が視界に入る。
休み中に美容院にも行きたいなーーなんて現実逃避。

『えっと、』といいかけたところで、


“明日から休みなんでしょう?”


話を変えられてまった。まぁいいか。


『あ、はい、10連休です。』


“羨ましいな、僕なんか祝日とか関係ないからずっと勤務だよ。
研修も入ってるしね。”


『そうなんですか。でもお仕事なんですから頑張ってください。』


“そう言ってもらえるとすごくやる気出てくる。”


『大袈裟ですよ。』


“本当だよ?・・ははっ、それでもね、1日くらいは休めそうなんだ。
だからさ、どこかへ出かけたいなって思うんだけどどうかな?
いつも食事ばかりだから、たまにはいいでしょう?ドライブとか。”


『でも、アタシ・・』


“もちろん、マナさんの予定に合わせるよ。
出かけるのが無理だったら、君の手伝いでもかまわないから。
ああ、それもいいかもしれない―――・・。”


『いえ、計画どおりにいけば後半は時間とれると思います。』



1日中一緒にいたいんだという呟きは聴こえないフリをして、くい気味に答えた。あたしが断れない性格だとわかって言ってるんだろう。実際断れないし。


“そう?”


『はい。』