五日め

私は寝てないせいか
めまいがひどかった

お父さんから携帯鳴った
ら起こすよ、と言われ
久しぶりに昼から眠り
におちていった


えみが私から離れて
いく夢をみた
笑っていた。あの日の
服装のままで。
何か言っていた気がする
けどわからなかった
何をいってたんだろう?
段々えみは高二、高一、
中三…幼くなっていって
最後は綺麗な光となっ
て消えていった
私は光をつかもうとす

えみの声が遠ざかる
暗闇になって海の中?
深い、苦しい…


うなされていたらしい、
父親が心配そうに私を
揺り起こした
「ゆり、明日専門学校
の体験授業なんだよね?
吉塚先生から電話が
あったよ」
「ありがとう…」
「行ける?」
「うん…私…お父さ
ん…どうしたらいい?」
「えみちゃんのこと?」
「うん」
しらずしらず私の目から
涙が流れ落ちた
父親は涙をティッシュで
拭きとってくれた
「ゆりはこんなに心配
してるし捜したりして
いるじゃないか、これ
以上のことなんてない
から安心しなさい、警察
にもいったんだよね?
ならもっと安心だ」
「…もしえみになにか
あったら…」
「大丈夫だよ、ゆりの
せいじゃない。
ゆりにとってえみちゃん
は大事だよな。お父さん、お母さんはゆりも大事。
だからまず体を休ま
せて。わかった?」
「…うん…」
お母さんは夜ご飯を
私のすきな物ばっかりに
してくれた

父親と母親は私の体を
心配してくれている
明日の専門学校の体験
授業にいって安心させな
きゃ、そう思った