「夏輝〜〜、この後時間ある〜?」
そう声をかけてきたのは親友の篠村尚だ。
「…いきなりどしたの?またなんか相談事〜?」
と私が言うと尚は顔を少し赤くしながら
「うん………あのね……明日昌也君の誕生日だからプレゼント用意したいんだけど………一緒に買いに行ってくれない?」
なるほど。彼氏にあげるもの買いに行くのか〜乙女だな〜
とのんきに考えた結果今日は特に予定もないから一緒に行くことにした。
ちなみに昌也とは、尚の彼氏の木村昌也という男子だ。ウワサによるとけっこうイケメンらしいけど私は興味がない。
今は、恋など愛だの言ってられる立場じゃないのだ。
「いいよ〜、何買うか決まってんの?」
「ううん……まだ決めてないの……」
「そか。じゃあ一緒に選ぼ?」
そう言うと尚の顔が一気にパァッと明るくなった。
そしてありがとうと言いながら思いっきり抱きつかれた。