「なんだ?」


「アレを渡してやれ。」


そう言って聖夜は背中を向けた。


「いいのか?」


聖夜が何も言わなかったので代わりに玲が


「あぁ。」


そう言った。


嵐はあからさまに舌打ちをすると


「ホントは渡したくないけどこれ。」


そう言って嵐が取り出したのは美利亜専用の真雷刀。


それも2本。


「これ、社長さんのじゃっ!」


「いや、美利亜ちゃんのだよ。」


そう言って嵐は美利亜の手に真雷刀を握らせた。


と同時にパンッと音がした。


そして嵐が倒れた。


「嵐さん!」


美利亜は呼びかけながら前を見た。


そこには銃を構えた圭が立っていた。


「池村さん!?」


「安心しろ。麻酔銃だ。それよりも、きみが戻ったらみんなを解放する。どうするんだ?」